世界遺産への旅

世界遺産とは?


世界遺産とは、人類全体の宝物として各国が責任を持って破壊から守り調査保全し、次世代に伝えていくことを目的にしたものです。また、人類がお互いの異文化をより深く知ることにより、平和に貢献するという大事な目的もあります。
1972年のユネスコ総会で採択された世界遺産条約により、一定の基準を満たす以下を加盟国からの推薦をもとに世界遺産リストに登録することができます。

■世界遺産には以下の3種類がある。
(1)文化遺産 Cultural Heritage:
顕著な普遍的価値を有する記 念工作物、建造物群、遺跡、文化的景観。
(2)自然遺産 Natural Heritage:
鑑賞上、学術上、保存上、顕著な普遍的価値を有する地形や生物、景色などを含む地域。
(3)複合遺産 Mixed Heritage:
文化遺産と自然遺産の両方の価値を兼ね備えている遺産。

文化遺産と自然遺産

文化遺産、自然遺産は、それぞれ以下の基準をひとつ以上満たすことが必要だ(基準は『ユネスコ世界遺産年報2003』に基づく)。なお、複合遺産は、両方の基準ををそれぞれひとつ以上満たさなければならない。

(1)文化遺産 Cultural Heritage:
 (I)人間の創造的才能を表す傑作である。
 (II)ある期間、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展において人類の価値の重要な交流を示していること。
 (III)現存する、あるいはすでに消滅してしまった文化的伝統や文明に関する独特な、あるいは稀な証拠を示していること。
 (IV)人類の歴史の重要な段階を物語る建築様式、あるいは建築的または技術的な集合体、あるいは景観に関する優れた見本であること。
 (V)ある文化(または複数の文化)を特徴づけるような人類の伝統的集落や土地利用の優れた例であること。特に抗しきれない歴史の流れによってその存続が危うくなっている場合。
 (VI)顕著で普遍的な価値をもつ出来事、生きた伝統、思想、信仰、芸術的作品、あるいは文学的作品と直接または実質的関連があること(ただし、きわめて例外的な場合で、かつ他の基準と関連している場合のみ適用)。

(2)自然遺産 Natural Heritage:
 (I)生命進化の記録、地形形成において進行しつつある重要な地質学的過程、あるいは重要な地形学的、自然地理学的特徴を含む、地球の歴史の主要な段階を代表する顕著な例であること。
 (II)陸上、淡水域、沿岸・海洋生態系、動・植物群集の進化や発展において、進行しつつある重要な生態学的・生物学的過程を代表する顕著な例であること。
 (III)ひときわ優れた自然美および美的要素をもった自然現象、あるいは重要な地域を含むこと。
 (IV)学術上、あるいは保全上の観点から見て、顕著で普遍的な価値をもつ、絶滅のおそれのある種を含む、野生状態における生物の多様性の保全にとって、もっとも重要な自然の生息・生育地を含むこと。



  • 最終更新:2011-03-10 16:43:49

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